
【「進化医学」というほどの内容でもない・・】
副題に「進化医学の視点」とありますが、本書の大部分は
進化を吟味した内容になっていません。
疫学データの羅列が目立ちました。
最終章でやっと「人はなぜ病気になるのか?」という疑問に
少しは答える形にはなっていますが、そういった進化の視点が
現実の医学にどのように役立つのかに関して具体的な話が
ほとんどありません。
特に、進化医学が臨床医学をどのように変えていくのかなどに
ついて示唆に富んだ議論がほとんどないのが期待はずれでした。
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【分子遺伝学と「種の起源」】
ダーウィンの学説は当時勃興期にあった資本主義に後押しされ、弱肉強食と言うキャッチコピーとともに一般化した。それは資本主義経済の中での企業間の競争原理を正当化するものとして受け取られたからだ。しかし「種の起源」のテーマは住み分けにある。
著者はヒトが長い年月を経て生活環境を変化させていく中で、かつて環境に適した変異であったものが、現代では疾患を引き起こす要因になっていることを、いわゆる文明病にスポットを当てながら解き明かしてゆく。
ある意味でミステリーの謎解きのようにも読めて、かなりス...