進化と人間行動
「進化と人間行動」のレビュー・感想

【人間行動】
放送大学の教科書です。人間の行動について、生物学的に、進化的に論じた本です。ともすれば、心理学的に了解される人間の行動ですが、その背景に生物学的基盤があることがわかり、目からウロコが取れる気分になります。人間について、深く理解するために良い本だと思います。読み易いと思いますが、生物学の本としては、比較的抽象的なところがあるかも知れません。
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【最高の入門書】
「進化と人間行動」に関して、
幅広い領域について、科学の進展経緯について、また科学的知見と一般に流布している情報との乖離について、
分かりやすい言葉と文章で丁寧に解説しています。
初めてこの分野に触れる方でも十分に読み進めることができますし、
また関連書籍を多数読んでいる方でも頭の中を整理するのに適しています。
願わくば、定期的に最新知見を取り込んでアップデート版を出して頂きたいものです。

【進化を通じて自己を知る】
「生物は進化したのだ」と言うのは簡単だけれど、実際その意味するところは何なのかということに関しては中々理解しづらいものがあります。
本書は生物、そしてその一員たるわれわれ人間にとって「進化」という事実がいったい何を意味しているのかを簡明に説明するものであるといえます。
生物進化というと、形態的側面に注意を引かれてしまいますが、実は行動特性や心理的特性も自然淘汰の影響を色濃く受けています。とすると進化のプロセスを理解することは私たちの自己理解の深化にもつながります。
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【面白く、ためになる】
人間行動と進化を結びつけるとすぐに本能ですと言う一言で片付けられがちであったり、些細な仮説が人間の運命をすべて決めるかのごとく述べられることが多いのですが、この本はしっかりとした学問的な議論を下地に、わかりやすい語り口でさまざまな研究や理論を説明しています。
教科書、入門書としてはもちろん、最近では一般の読者向けとして進化とか脳とか心についての読み物がひとつのジャンルとして確立しつつありますが、そうした本のどこが価値があり、どこがおかしいのか、を判断するの土台としてとてもよいと思います。
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